昭和30年9月27日 東京高昭和29年(行ナ)第35号
商標は、字体等外観により目に訴えて、商品を区別させる作用を営むだけでなく、一般口頭の注文の場合を考えて明らかなように、音によってその商品を指示し、他の商品とを区別するに使われ、また観念によって記憶されるものであるから、ひとり字体等の外観ばかりではなく、称呼、観念において、指定商品をそのままに表しているような商標は、やはりこれに特別顕著性ありとして、これを登録して排他的使用権を与えるに適さないものと解さなければならない。
この見地に立って本件商標の商標を見れば、字体の観察をしばらく考慮の外においても、前記商標から生ずる称呼は、「わらびだんご」であり、これによって印象づけられる観念は「わらび粉末を入れて作った団子」に他ならず、原告が本件商標を指定商品とする「わらびの粉末を混入した団子」そのものを表しているものであるから、いわゆる特別顕著性は全然認められないものといわなければならない。
また字体そのものについて見ても、やや図案化されているとはいえ、本件商標の指定商品を包含する第43類菓子等の類にあっては、この程度の図案化された文字は、未だ必ずしも特異な字体とは認められないから、この点からいっても、原告の主張は採用することはできない。
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